親知らずはどうやって歯磨きしたらいいですか

親知らずが生えてきた時になかなか歯ブラシが当たらず、虫歯や歯周病のリスクが心配される方も多いです。

 

今回は親知らずの歯磨き方法についてご紹介いたします。

 

親知らずはどうやって歯磨きしたらいいですか?

親知らずは生え方によって歯磨きの方法が大きく変わります。

 

普通の歯と同じように磨いているとどうしても歯ブラシが当たりにくく、虫歯になってしまいます。

 

ご自分の親知らずの生え方や口の特徴をしっかり確認しながら、丁寧に磨くことが必要です。

親知らずの歯磨き1

 

なぜ親知らずは磨きにくいの?

親知らずは智歯ともいい、親が知らない年齢になってから生えてくる歯なので「親知らず」と呼ばれています。

 

早い人ですと中学生ぐらいから生えてきて、親の仕上げ磨きがなかなか受けられない年齢に生えてくるので清掃不良になりやすいですし召し上がる物によって虫歯のリスクも上がるタイミングです。

 

その上1番奥に生えてくるので鏡越しでも見えにくく、口をあけて磨くと頬粘膜(ほっぺ)が空間を狭めてしまうため歯ブラシも届きにくいです。

 

このように色々な要因が重なりどうしても親知らずは虫歯や歯周病になりやすいと言われています。

 

親知らずを磨く時に必要な道具は?

歯ブラシ

親知らずまでしっかり歯ブラシを届かせたい場合は、ヘッド(毛が埋まっている所)の部分が小さめの歯ブラシを使用すると良いでしょう。

 

智歯周囲炎など親知らず周りにすでに炎症が起こっている場合は、柔らかめのブラシで優しく磨いてください。

 

炎症が起きてない時は普通程度のブラシで親知らずを磨いた方がしっかり汚れが落とせますので、その時の歯肉の状態によって毛の柔らかさを選択するようにしましょう。

 

 

ワンタフトブラシ(部分用ブラシ)

ヘッドの部分がコンパクトで奥歯や細かい隙間までしっかり届くのがワンタフトブラシです。

 

特に半埋伏(部分的に歯が見えている)親知らずの場合は、歯ブラシですとほぼ当たらないためワンタフトブラシが必須になります。

 

こちらの毛先はラウンドカットのものを選択し、毛の柔らかさも普通(Mか M S)、少し当たりが強い時には柔め(S)を選択されると良いでしょう。

親知らずの歯磨き2

 

デンタルフロス

デンタルフロスは糸だけの物とプラスチックの持ち手がついているタイプ(F字もしくはY字)の大きく分けて2種類ございます。

 

糸だけのものだと使い捨てなので衛生的ですが、親知らずに使うとなると指を奥まで入れないといけないため嘔吐反射が出てしまいなかなか届きにくい場合がございます。

 

持ち手がついているタイプのF字型はよく見るデンタルフロスですが、親知らずの場合ですと頬粘膜(ほっぺ)に引っかかってしまい当てにくい場合が多いです。

 

Y字ですとまっすぐ親知らずまで届くことができますので、ご自分にあったデンタルフロスを選択してくださいね。

 

歯間ブラシ

親知らずと手前の歯(第二大臼歯:7番目の歯)の間の清掃に使用します。

 

隙間の広さによって3S〜2L程度まで歯間ブラシのサイズが選択できます。

 

歯間ブラシが入らないぐらい狭い隙間はデンタルフロスで歯肉の際まで清掃しましょう。

 

高濃度フッ素配合の歯磨き粉

今は薬局でも高濃度フッ素の配合された歯磨き粉は販売されております。

 

日常的にフッ素を歯に塗布することで、歯質強化され虫歯になりにくい歯を作り上げてくれます。

 

高濃度フッ素配合の歯磨き粉はお子様には使用しないように気をつけてくださいね。

 

薬用洗口剤

歯周病予防のためにも薬用の洗口剤の日常的な使用がおすすめです。

 

薬局に売っている洗口剤は薬用の歯肉にいい成分が入っているものと、爽快感のみの洗口剤が混在しております。

 

爽快感のみですと薬の成分が含まれていないため、薬用の洗口剤を選ぶようにしましょう。

 

薬局ですと選択に迷うと思いますので、歯科医院にておすすめの洗口剤を購入されることをおすすめします。

 

必要に応じて極細毛(テーパーカット)のワンタフトブラシ

横から生えてきて親知らずの噛み合わせの面と隣の歯がくっついてしまっている歯ですと、どうしても微妙な隙間が生まれてしまいます。

 

その隙間に食べかすや細菌が侵入してしまう為、極細毛のワンタフトブラシで汚れを掻き出してあげる必要がございます。

 

普通の歯ブラシやラウンドカットのワンタフトブラシですとなかなか隙間まで入りきらないので、毛先が細くカットされている極細毛がおすすめです。

 

 

親知らずを磨く時のワンポイントアドバイス

口を半分ぐらい閉じて親知らずの外側を磨く

親知らずは1番奥に生えてきて、場合によっては外側に向かって斜めに生える可能性もございます。

 

この時に口を大きく開けてしまうと、頬粘膜(ほっぺ)に押され歯ブラシを入れる空間が狭くなってしまい歯ブラシが届きにくく動かしにくくなってしまいます。

 

口を半分ぐらい閉じると頬粘膜に可動域が生まれ、歯ブラシを動かす空間が保てます。

 

親知らずの手前の歯(第二大臼歯:7番目)の隣り合う面

医療用語でいうと7番の遠心側(隣り合う面)に汚れが溜まり、落としにくい場所になるので注意が必要です。

 

親知らずが生えていなくてもこの部分はプラークも溜まりやすいので気をつけて磨く必要がございます。

 

特に歯肉との際までしっかりブラシを届かせましょう。

 

注意!こんな親知らずは特に歯磨きが難しいです

親知らずが半分ぐらい出ており、まだ歯肉も一部被っていて、尚且つ斜めに生えて噛み合わせの面が少し見えている歯は特に汚れが溜まりやすく虫歯になりやすいです。

 

状況によっては抜歯した方が残っている歯を守ることができます。

 

ご自分で清掃してもなかなか汚れが落ちきらない時には一度歯科医院にご相談くださいね。

 

親知らずの歯磨き3

 

なかなか上手く磨けない…親知らずの清掃が心配な時は

健康な親知らずで、歯ブラシが当たっているか心配な方は歯科医院にてプロによるブラッシング指導を受けるようにしましょう。

 

定期的な保険診療のクリーニングを受けつつ、医院によっては自費のクリーニングを行なっている歯医者もありますのでぜひご相談ください。

 

具体的なやり方は歯科医師・歯科衛生士に聞いてみてくださいね

親知らずは自分でも確認の難しい歯になりますので、詳しい磨き方や親知らずの特徴などが知りたい時にはぜひ一度ご来院いただき状態確認をさせていただければと思います。

 

正しいブラッシングを身につけて親知らずまでしっかり健康に保てるようにしましょう。

 

親知らずの歯磨き4

 

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